太古から日本では愛されてきたカラス。現代でこそずるがしこいイメージがあったり、ゴミを荒らしたりするため嫌われることも多いですが、頭の良いカラスは人間とよい関係をきっと気づけるはずです。
本記事ではカラスの飼育に関してそもそも飼うことができるのか、飼育とかができたらすごいところ、アピールポイントについて紹介し、逆に飼ったら苦労するポイントについて調べたことを紹介していきます。最後に実際に飼育している人たちの様子をお伝えします。
カラスを飼ってみたい人、カラスと友達になりたい人におすすめの記事です。
そもそも日本のメジャーなカラスは二種類存在する
実は日本でメジャーなカラスは二種類存在します。
ハシブトガラス
ハシボソカラス
カラスの種類と特徴・捕獲ルール 種類 ハシブトガラス ハシボソガラス 特徴 くちばしが太く、額が出っ張って見え「カアカア」と澄んだ声で鳴く くちばしが細く、額がなだらかに見え「ガアガア」と濁った声で鳴く 歩き方 両足をそろえてピョンピョン飛ぶように歩くことが多い 両足を交互に歩くことが多い 居場所 樹木にいることが多い 地上に下りる 捕獲するには カラスのヒナの捕獲や卵を採取するには許可申請が必要です 巣の撤去 カラスのヒナも卵もない空の巣の場合は許可なく撤去できます 寿命 1年未満の幼鳥の死亡率は高いと言われていますが、成鳥になってからの寿命は、7年から8年と言われていますが、はっきりしたことは分かっていません 移動距離 ねぐらから10kmくらい 中標町役場より
覚えやすいのは、歩き方がてくてくしているのがハシボソカラスで、ぴょんぴょんしているのがハシボトガラス、というところだと思います。
また、主な生息地が都会はハシブトカラス、田舎はハシボソカラスという分類方法もあります。
そもそもカラスを飼育することはできるのか?
野鳥であるカラスは鳥獣保護法の保護対象としてあてはまるのではないか、という疑問がまず思い浮かびます。
ここに関して、いろんなサイトを確認しましたが、二つの説がありました。
否定派:カラスは鳥獣保護法の保護対象に当てはまるので、飼育するための捕獲は禁止。かつ、怪我をしたカラスの保護は役所に届け出を出せば問題ないが、怪我が治り次第自然に帰す必要がある。
ただ、ペットショップでまれに取り扱われることがあり、そちらであれば購入することは問題ない
肯定派:
誤解が多いですが、カラスの飼育及び譲渡は法律で規制されていません。 飼養登録の対象は「非狩猟鳥獣」に限定されているためです。 カラスは狩猟鳥獣に指定されているため、 飼養登録の制度から除外され何の制限もありません。 したがってカラスの飼育を始めるにあたり、役所への届け出の必要は一切ありません。
*これは当サイト独自の見解ではなく、鳥獣保護管理法第19条に明記されています。
カラスブログより
肯定派のカラスブログさんを信じて、飼育してみたいですね。
こちらのnoteのコメントで、カラスは鳥獣保護法に当てはまるか、という議論がなされていたので、より詳しく知りたい、という方は覗いてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、怪我の保護対象として、カラスの里親募集をしているサイトもありましたので、下記ご紹介します。
前述のカラスブログさんでも、相談に乗っていただけそうなので、一度ご相談してみる価値ありです。
カラスを飼育したい!:その①カラスのすごいところ
カラスには様々な頭のいいエピソードがあります。
一部紹介します。
車を使ってくるみを割る
こちら教科書でも取り上げられるエピソードで、あらかじめ車のタイヤが通るところにくるみを置いておき、車にくるみを割らせ、中身を食べていたそうです。
なお、実はどこのカラスもやるそうではなくて、こちらのカラスは車の教習所近くにお住まいのカラスだったため、何度も見るうちに覚えたそうです。
滑って遊ぶ
私の知人が見たというエピソードなのですが、雪の斜面を使ってカラスが滑り、それを何度も繰り返していたそうです。その知人が驚いていたのはさらに、その滑っているカラスをみて、他のカラスがまるで笑っているかのような様子だったことが驚きだったそうです。
人の顔を覚える
また違う知人の話なのですが、その人はカラスが朝、ゴミ収集車がくる前にゴミを漁ってしまうことに困っていたそうです。そこで、漁られないように先に近くの公園の砂場にパンくずを撒くようにして、おなかいっぱいにさせてゴミを漁らせないようにする作戦に出ました。
最初は警戒して近くにいるときは全く寄ってこなかったそうです。ただ、毎朝あげていると、そのうちにその知人が公園の近くに来るだけでカラスが集まり、餌をねだるように鳴くようになったそうです。
ゴミは漁られなくなったそうですが、近隣の方から回覧板を通してカラスに餌をあげていることにクレームが出てやむなく辞めたそうです。
仲間の死を悼む
これも主観的かもしれませんが、カラスは仲間が何かの事故で死んでしまうと、近くに集まってきてまるで弔うかのようにずっと鳴いています。
(後述の「カラスの教科書」の著者松原さんは、この現象は元々いたカラスの縄張りを巡ってカラスが集まってきているそうで、どうやら悼むとかじゃなさそうです)
カラスを飼育したい!:その②飼育が難しい点
トイレの場所を覚えない
カラスは犬や猫と異なり、定位置に糞をする、という概念を持たないため、そもそもしつけることがむずかしいそうです。
鳴き声が大きい
カラスの鳴き声はとても大きいため、近所迷惑にならないように、予め防音設備を整える、又は近隣の方との距離を十分に確保する必要があります。
匂いが気になる
カラスはきれい好きだそうですが、それでもやっぱり独特のにおいがするそうです。
飼育スペースが広く必要
室内で飼育する場合、インコなどのように狭いスペースで飼育することが難しいです。また放し飼いをしようにも、前述のようにそこかしこにフンをしてしまうため、ためらわれます。
一室をカラスにあてがうか、野外にて、金網で作った飼育スペースを用意する必要があります。
カラスを飼育したい!:その③実際の飼育に関して
餌は元々雑食性ということもあり、何でも食べるようですが、多くの飼育されている方はドッグフードをあげていることが多かったです。
また、カラスは長命なため野生では寿命が10年ほど、飼育下では20年くらい生きていると言われます。
カラスを飼育したい!:その4もっとカラスについて知りたい!
カラスについて興味を持った方はぜひ、「カラスの教科書」シリーズをおすすめしたいです。
本自体はとても分厚いですが可愛いカラスのキャラクターに癒されながら、読みやすくておすすめです。好評なのか、いくつかシリーズが出ています。
カラスの教科書
松原さんが、今回の記事にずばりみたいな本も出されていました。早速購入してきます笑。
また、16年間カラスを飼育された動物看護士の方の本もありました。
またユーチューブには、何人かカラスの飼育生活についてアップされている方がいらっしゃいました。うらやましいです…
まとめ
本記事では、「そもそもカラスとは」から、カラスを飼育したいポイントと、飼育するのが難しいポイントを挙げ、もっとカラスに知ることができるおすすめの本や動画について紹介してきました。
カラスが好きだけど、将来飼育できないか考えている方の一助になれば幸いです。
いつか鬼滅の刃みたいに伝令としてカラスが相棒になってくれる日がくることを願うばかりです。
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