去年の夏アウトドアが好きな友人が山小屋で働くことになったので、そこにみんなで行こうという流れになりました。ただ今後も登山を趣味として続けるかというと、はなはだ疑わしかったのでワークマンで最安値装備を揃えることにしました。
実際に行ってきた山は「爺ヶ岳」。長野県にある風光明媚な山です。二泊三日で行ってきました。
本記事は、登山に行きたいけど高級アウトドアブランドで全身揃えるにはちょっと財布がきつい…という方に管理人が実際に体験して特に問題がなかったワークマン装備についてお伝えしていきます。
「山をなめるな」と友人から忠告されていたため、詳細に調べ尽くし、お財布と相談しながら一つ一つ選択していきました。
ワークマン装備で行ったら山に入るとき入山受付をしている人に「そんな装備で入れると思うな、帰れ帰れ」と言われるかと思ってびくびくしていましたが、普通に優しく対応してくれて普通に入れました。
登山の装備に大切な要素とは
モンベルやパタゴニア、アークテリクス等、高級登山ブランドはたくさんあります。
まずそんな高級登山ブランドで出ているアイテムの推しポイントをたくさん調べました。その後推しポイントを抽出してみると下記の4つの要素が浮かびあがります。
- 防寒
- 防水・撥水
- 乾きやすさ
- 軽量性
それでは、1~4の各ポイントについてそれぞれ説明していきます。
防寒
山頂は夏でも気温が低いです。また夜になるとさらに気温が下がります。そのため、原則防寒性のある装備はマストになります。
防水・撥水
山の天気と乙女心、なんて風流に言われますが山の天気はとても変わりやすく、防水性・機動性・軽量性に優れた合羽が必要です。
乾きやすさ
登っている時に大量に汗をかきます。そのままでいると冷えてしまい、体温調節に体力を著しく奪われてしまうため、着用する服には乾きやすさを求められます。
乾きやすいと汗の臭いとかも残りづらいです。
軽量性
何時間も荷物を背負って山を登るため、できる限り軽い荷物だと体への負担がその分減ります。
高級登山ブランドは、それぞれの機能を登山用に特化して商品開発しているのでめちゃくちゃ機能はすごいですが、その分値段も跳ね上がります。
その点ワークマンは、現場で働く人たちが使うように商品開発しているので、そこそこの機能性を持ち、どこでも利用できるような仕上がりで、大量生産するため割と安くなります。
そこで、上記の4つのポイント防寒性・防水性・速乾性・軽量性をある程度性能を持ちつつ、コスパがもっともよい商品をワークマンで探していきます。
ワークマンで実際に購入した商品
本章では、先に挙げた4つのポイントを意識して、選んだ商品についてご紹介していきます。
合羽
REGIS レインスーツ STRETCH PERFECT 品番 R-600
上記のレインスーツを購入しました。上下併せて4900円でした。
売り出し文句は下記の通りです。
【REGIS レインスーツ STRETCH PERFECT 品番 R-600】
◆カラダの動きを妨げない 4WAY STRETCH◆
・タテ・ヨコ・斜めへ自由に伸縮する生地を使用し、体の動きに合わせてストレスを感じにくいレインスーツ
・反射プリント付き
◆圧倒的な防水性能!◆
・耐水圧10,000mm(JIS L 1092)
・透湿度8,000g/㎡/24h(JIS L 1099 B-1法)
・耐水圧10,000mmの強力防水を搭載。
・フロントファスナーは、YKK社の止水ファスナーを使用した安心設計
◆驚きの軽量性!◆
上下で約590g(Lサイズの場合)
・脇部分はアクティブカットで動きやすい
・フラップ付きファスナー。ポケットに水が入りにくい仕様
・ロールアップ可能フード。バタつき防止
・背中が出にくいサイクルカット。すべり止め付きでめくり上がり防止
合羽では、耐水圧と透湿度をキーワードとして考えました。
耐水圧=水の通しにくさ
耐水圧はmmもしくはkPa(キロパスカル)の単位で表されることが一般的です。1cm四方の筒を生地に対して垂直に立てて水を注ぎ、生地から漏れることなく筒の中に入った水位が耐水圧を表す数値となります。たとえば、筒内に30cm水を溜めることができれば、耐水圧は300mmとなる計算です。
NIPPI より引用
一般的にレインウェアを選ぶ目安として、小雨や小雪をしのぐ程度であれば5,000mm、スキーやゴルフは雨・雪に風も加わるので最低10,000mm、登山は命に関わるので20,000mm以上が必要と言われています。
ウェザーニュースより引用
ウェザーニュースの引用文では、「嵐に備えて登山には20,000mm以上が必要」と記載ありましたが、今回は対水圧10,000mmで挑戦してみました。実際登っている時に雨は降ってきましたが水が入ってくることはなく快適に動けました。嵐が来そうな時は、初心者はそもそも登山はやめておきましょう。
透湿度=乾きやすさ
Q:透湿性とはなんですか
A:24時間に何グラムの水分を外に出すのか、ということを数値で表したもの
•大人の安静時で1時間あたり:約50g(24時間で約1,200g)
•軽い運動で1時間あたり:約500g(24時間で約12,000g)
•ランニングなどの激しい運動で1時間あたり:約1,000g(24時間で約24,000g)
目安として、蒸れにくい合羽が欲しい場合は、最低でも5,000g、可能なら8,000gのものを選んでください。ワークマン「透湿性とはなんですか」 より引用
「REGIS レインスーツ STRETCH PERFECT 品番 R-600」は透湿度8,000g/㎡/24hなので、蒸れにくい合羽としての要件を満たしていました。
他、ポケットにチャックがついているのはめっちゃありがたいです。管理人は落とし物めちゃくちゃするので…
今後、合羽の防水性能に関して調べられる時は、
・耐水圧10,000mm(JIS L 1092)
・透湿度8,000g/㎡/24h(JIS L 1099 B-1法)
ちなみに、R600 の合羽、今でも愛用できるくらい長持ちします。農作業やちょっと汚れそうな時に着れますし、それなりにおしゃれなのでめちゃくちゃ普段使いできます。
ただ、合羽は合羽なので、衣が擦り切れてシャカシャカ言う音はします。
後日談:INAREM(イナレム)ストレッチレインスーツ NR001の本気性能がすごい…!
今回改めてワークマンのサイトを調べたところ、「INAREM(イナレム)ストレッチレインスーツ」という後継モデルを発見しました。先ほどから紹介しているR600の合羽の性能の約2倍くらいすごくて、ワークマンの開発部門の最強さを改めて感じさせられました。
【INAREM(イナレム)ストレッチレインスーツ NR001】
・フード収納可能
携帯に便利!
・収納袋付きで持ち運びもラクラク!!
あると嬉しい機能
・反射材付き
動きやすい!
・ストレッチ性あり
・腕の上げ下げ楽々
ワークマンならではの機能性
・防水対策万全な耐水圧20,000mm
・ムレを軽減する透湿度も25,000g/m2/24h
機能性がとにかくすごくて、
・耐水圧20,000mm
・透湿度25,000g/m2/24h
という性能は普通のブランドで購入しようと思ったら二万円は絶対すると有識者からのお墨付きも頂きました。
これ着てたら嵐の中でも余裕で歩きながら読書できますね…!
長袖シャツ
ZERO DRY(R) NEO(ゼロドライネオ) 遮熱-5℃トレッキング 長袖Tシャツ
長袖では、防寒性と乾きやすさを重視しました。
圧倒的な安さと見た目のちゃんとアウトドアしてますよ感も含めて総合的にこの980円の長袖シャツに決めました。
↓ZERO DRYの制作秘話がありましたので共有します。
【ZERO DRY(R) NEO(ゼロドライネオ) 遮熱-5℃トレッキング 長袖Tシャツ】
汗から肌を遠ざけいつも肌がサラサラ!
ドライな肌触りをキープする素材で、汗を多くかくシーンにおすすめ!!
●商品の特徴●
ZERODRY®NEO使用
・肌面にはほとんど水を吸収しないポリプロピレン糸を使用
・表面の生地に吸い上げることで、汗冷えを軽減!
・肌面を凹凸感のあるグリッド状にすることで、汗を多くかくシーンでもドライな肌触りをキープ!!
ワークマンならではの機能性
・吸汗速乾
・遮熱・UVカット
・紫外線99%以上カット
アウトドアやる人あるあるの、素肌に直に長袖シャツを着て、その上にTシャツを着るやり方で登山していました。ほんとさらさらで動きやすかったです。
さすがに山頂まで登り切った時は汗だくで、長袖シャツもビシャビシャになっていました。
夏だし、この長袖シャツ部門はこの一枚あれば十分、と思っていました。ただ、夜寒いし次の日も同じ長袖シャツ着ることになったので、長袖シャツは2枚持っていくことを推奨します。
ただ、二日目でも汗の臭いとか特に気にならなかったのはすごいなと思いました。
Tシャツ
それっぽければ大丈夫かなと以前スポーツ用に買った普通のシャツとか着ていきました。
あとは、普段使いしていた無印良品のひんやりとしたスース―するTシャツ着てました。たぶんこれです。
ズボン
うごきやすければいいかなと思って、普段使いしていた無印良品のゆったりめのジーンズ履いていきました。たぶんこれです。
バッグ
家にあった大き目のcolemanのバックで間に合わせました。
靴
ワークマンで5000円近くの靴を買ったのですが、残念ながらECサイトでその商品番号の物が見つからず…。
選ぶ時に重視したポイントは下記の2つです。
・くるぶしの上までしっかりガードしてくれているか(バスケットシューズみたいな)
→捻挫等を起こさないように
・なるべく防水性の高そうなもの
くるぶし上までくる靴は通常の靴と同じサイズの物を買っても少し大きめなので、ちゃんと試しに履いて、しっくりくるか試した方が良いです。
靴下
普通の靴下履いていきました。
シーツ
爺ヶ岳の山小屋の寝床では、基本自分でシーツを持っていくことが必要でした。
シェルフ的な奴を普通持っていくことが求められますが、何とか大きめのタオル複数枚もっていって切り抜けました。
ワークマンが最近シェルフを販売し始めたので、これは正直めっちゃほしいです。
まとめ
結局ワークマンで購入した装備は、
・合羽
・長袖シャツ
・靴
の合計11000円くらいでした。自前で済ませたのは、半そで、長ズボン、靴下、バッグ、シーツです。
他の方たちが、登山用の商品を3万円以上かけて揃えていったのに対して、なんとかばれないようにコスパ良く済ませることが出来ました。
付き合いで登山に行くことになって、登山装備にあまりお金を掛けたくない方の参考になっていたら、幸いです。
コメント
はじめまして!友人の為にコスパ重視の装備について調べていました!結果的にはコスパ重視の装備で問題なかったんですかね?
コメントありがとうございます。返答したつもりだったのですが出来ていなかったようで、申し訳ないです。
無事登山できましたのでご安心ください!