今や数万円代で手軽に自分の遺伝子について知ることができるようになった時代。
遺伝子はその人の特徴や性格、才能までも影響を与えると言われています。
己を知り、相手を知れば百戦危うからず、とも言いますし、このサイトでもよく取り上げられるスヌーピーの名言「You play with the cards you’re dealt …whatever that means. (配られたカードでなんとかするしかないのさ…どういう意味であれ)」とも言います。
まずは自分のことを遺伝子レベルで知り、傾向と対策を練ってみてはいかがでしょうか?
実際やってみたところ、占い感覚というより、予防医学的に自分のなりやすい病気について知れるのが良かったと思います。
そもそも遺伝子検査とは・そのやり方
遺伝子検査では、病気のなりやすさや、自分の特徴の全体的な傾向が分かります。
自分の体質や将来かかりやすい病気が分かります
近年の研究の成果によって、様々な病気のかかりやすさも親から子へ遺伝する部分があることや、遺伝子を検査することで「自分はどんな体質なのか、将来どんな病気にかかりやすいのか」といった差がわかるようになってきました。
ヒト遺伝子の全ての配列のうち、個人差があるのは0.1%といわれ、この0.1%の違いでお酒に強い・弱い、糖尿病や骨粗しょう症などの病気にかかりやすい・かかりにくいといった体質が左右されているのです。遺伝子は一生涯変わることがないため、検査をするのは一度のみです。遺伝的リスクを知り、生活習慣を見直すことで早い段階から的確な予防を行うことができるのです。
また、この自分の体質や特徴を調べる事で同じ変異を持つグループを見つけ、その歴史を調べる事で祖先を知ることが出来るのです。Gene life 「遺伝子検査とは」より引用
下記記事でもお伝えしましたが、人の遺伝子の数はミジンコ以下です。
ミジンコが3万1千個の遺伝子を持つ一方、ヒトは2万3千個の遺伝子を持つだけということが判明しました。分析の中で、遺伝子も体の方向性を決めるうえでめちゃくちゃ大切な役割を持つことが判明した一方、ミジンコ以下の遺伝子を持つ人間が様々な発展をしてきたのは、遺伝子以外にも大切な要素があるのではないか、とささやかれるようになります。
『【糖質制限するより食物繊維】免疫力がん上げ!腸内細菌を全力で応援する腸活をする』の記事より引用
そのため、腸内細菌の大切さが昨今注目され始めていますが、そうは言っても遺伝子も大切な体の要素です。
管理人は、遺伝子はおおよその方針を決めるコンパス、微生物、細菌はその過程の帆やオール、乗組員のようなものだと思っています。
自分の方向性をまず確認することが出来るコンパスを知る、それが遺伝子検査だと考えます。
実際にやってみる
実際に利用したのは、「gene life」。管理人が検査したのは2年ほど前で、昨今色々な遺伝子検査キットがあるので、何を使ってもそれぞれ結果は出ると思います。とりあえず定番そうなので、gene lifeを利用しました。
マイコードとか
ジーンクエストとか
ユーグレナがやっているやつもありました。
色々あってどれがいいかわからんです。
見え方とか多少の違いはありそうですが、検査される内容にそこまで相違はなさそうに思われます。
試した「Gene life」では、癌のリスクや肥満等360項目が分かります。
価格は公式HPだと14900円(税込)。管理人は確かセールで1万円になっていた時に購入した気がします。
以前は通常価格3万円の、セール時1万円だった覚えがあるので、14900円にその後落ち着いたのでしょうか。
キットを購入したら、配達で届き、唾を採取します。その後研究所に送って検査結果が出るまで待つだけです。
結果は専用アプリで確認します。
遺伝子検査の最初の感想
数週間後、検査結果が分かります。
検査結果を見た管理人の最初の感想としては、「自分は夜型の人間で、目が弱くて、癌には強そう」。くらいでした。何か天才的な才能が見つかるとかいうわけではなかったです。
ただ今まで受けていた教育では「環境や人のせいにするな」というものが強く、
「目が悪くなったのは、ゲームやテレビの見過ぎ」とか「朝起きられないのはあなたがおかしい」だとかそういうものに対して、「自分だけのせいではなかった」と思えたのがなんというか、安堵できました。
ただ、正直360項目もたくさんあって、詳細見ても難しいことがたくさん書いてあってよくわからないしそれくらいの感想しかなかったです。一緒にやってみた友人も検査結果だけ見て満足した、と言っていました。
遺伝子キットを買ってよくわからなかったところ、逆によくわかったところの感想
よくわからなかったところ
遺伝による筋肉タイプに関して
「gene life」の発売元のジェネシスヘルスケアはスポーツトレーニングジムとかと連携して遺伝子キットを販売していたりします。
購入時、そういう筋肉に関してもより詳細に自分がどの筋肉がつきやすいとか、逆にここの筋肉は弱いみたいな部分か分かればいいなと思いましたが、このキットで分かったのは自分の筋肉が「バランスタイプ」であることです。
読んでいくと、筋肉の付き方が遺伝子ではおおまかに3タイプわかるらしく、速筋型(パワータイプ)で瞬発性のある筋肉タイプか、遅筋型(持久力タイプ)で、持久力が付きやすいのか、バランス型なのかが分かります。
バランスタイプ以外であれば、遺伝子的に自分が得意になりそうな習い事を選ぶ時に良い判断材料になりそうです。
バランスタイプな管理人はどう参考にすればよいかわかりませんでした笑。
遺伝による脂肪の付きやすさに関して
また脂肪のつきやすさに関してもそこまで具体的なアドバイスとかもなくこれも大まかな部分にしか出てこなかったのでちょっと分かりづらいイメージがあります。もしかしたらその辺は一般的な購入者にはわかりづらくしてスポーツジムと連携した場合のみ分かるようになるかもしれません。
脂肪のつき方というか、遺伝的な肥満タイプは管理人の場合バナナ型と結果が出ました。
バナナ型はタンパク質に利用が苦手なタイプに分類されているそうです。
そのためバナナ型は筋肉がつきにくく、タンパク質が不足しがちなので積極的にタンパク質を摂取するよう心がけましょうとアドバイスされています。
自信としては結構筋肉付きやすいと思ったので意外でした 。
肥満タイプの他のタイプとして、
①遺伝的要素がないタイプ
②遺伝的に炭水化物の代謝が苦手なタイプ(りんご型)
③遺伝的に脂質の代謝が苦手なタイプ(洋ナシ型)がありました。
自分の遺伝子的にあったダイエット方法を考える時に何か役に立つかもしれません。
たんぱく質の利用が苦手なバナナタイプはたくさんたんぱく質を食べても太らない…?ということなのでしょうか。んー実感がないです笑。
よくわかったところ
逆に良かったところとしては病気ごとのかかりやすさとかが分かる部分は具体的でよく分かりました。管理人自身で言うと、遺伝的に目が悪くなりやすかったりとか(緑内障)、どの癌になりやすそうか分かったりするのは今後こういう病気にならないように気をつけようと思いました。
その点でより対策を練れたと思います。具体的病名で言うと、脳卒中になりやすかったり、糖尿病になりやすい傾向でありました。逆に高血圧にはなりにくい体質とのことです。
何となく日々生きる中で、親がなりそうな病気が結局自身もなりそうだ…という傾向が見えたので、注意しようとおもえました。
学術的で難しい遺伝子検査の一面
遺伝子検査キットの結果は、学術的な論文を元にしたものがあったりします。
例えば匂いの感じやすさ(イソ吉草酸)。管理人は「感じにくい傾向」と結果が出ています。
詳細ページの説明としては、
「匂いの原因物質は鼻腔最上部に存在する匂いセンサー(嗅覚受容体)で感知されており、1つの匂いの分子に対していくつかの匂いセンサーが、カギとカギ穴が合うように反応して匂いを識別しています。匂いがかわると反応する匂いセンサーの組み合わせが変わるため、違う匂いとして判別することができるそうです。ヒトは約400種類の匂いセンサーを持ち、その無限の組み合わせから数十万種類の匂いをかぎ分けることが出来ると言われています。
ところが、
ある種の匂いを感じるセンサーは人によって、あったりなかったりすることが明らかにされております。そのため、匂いの感じやすさは人によって異なるようです」
とされており、読んでも正直あいまいな感じです。
その後、「Gene life」からのご提案として
「イソ吉草酸の匂いの受容体は機能型と機能喪失型の2種類があることが知られており、機能喪失型を2つ持つ人はその匂いを感知しにくいタイプになります。
一方、1つでも機能型受容体を持つ人は、匂いを感じやすい人になります。
イソ吉草酸の匂いは不快感を伴う匂いと言われておりますので、感知しにくいタイプの方は匂いを感じやすい人に配慮することが大事です」
と書かれています。
初見けっこうわかりづらいなと思いました。
今、色んな細菌とか微生物、化学物質についてある程度知識を学んだ管理人からすると、
「イソ吉草酸は代表的な汗臭さの元の香り成分。これが感じにくいということは通常の人よりも汗臭さをわかりにくいということだから、普段から汗の臭いには気を付ける必要があるな」
ということが分かります。人に会う前はファブリーズかけてから会えよってことですね。
癌のなりやすさや、筋肉や肥満等体のタイプ、各病気(緑内障や個別の感染症等)のなりやすいか、なりにくい体質なのか、に関してははっきりしているためわかりやすいですが、
こういう前提の知識がないと全く意味がわからないものも多かったりするので、初見何を言っているのかわからなくても、見返すたびに何かしら発見があります。
諦めがつくのがよい
「遺伝子的にしょうがない」。こう思うことが出来るのは、とても気分が楽になります。
朝起きるのがしんどいのは自分のやる気がないからだ、と思わずに、遺伝子的にしょうがないよね、と思えるのは、甘えかもしれませんが、救いです。
記憶力のなさとかも遺伝子的にしょうがない、この病気になりやすいのもしょうがない。
「あきらめるな!!」とか喝が飛んできそうですが、
一旦現状を受け入れて、じゃあ今ある能力でできる最善は何だろうか…?と考えることが出来ました。
まとめ
本記事では遺伝子キットを購入の仕方から、そのやり方、実際にやってみての感想をお伝えしました。
冒頭にお伝えした、スヌーピーの名言「You play with the cards you’re dealt …whatever that means. (配られたカードでなんとかするしかないのさ…どういう意味であれ)」の自分に『配られたカード』を考えるうえでけっこう大切なヒントをくれた気がします。
遺伝子検査自体はまだまだしっかりと分析しつくされているわけではなく、まだまだ分かっていないことが多くあると思います。
今後、遺伝子検査でより多くのことが分かるようになってくる将来が楽しみです
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