【実体験レポ】全くバーベキューに興味がない素人がBBQ検定を受講してきて学んだもの

アウトドア
【難易度】☆
【手間】☆☆
【費用】☆☆☆☆

 

バーベキュー検定とは、アメリカ本土で行われている本場のスマートなバーベキューについて知り、実際に美味しいバーベキューをできるようになるための検定のことです。

アウトドア好きだったり、皆で楽しく美味しいバーベキューをしたい方におすすめの検定です。

本記事では、そもそもバーベキュー検定とはからお伝えし、どこで受けられるのか、実際に受講してきた体験についてご紹介します。

 

バーベキューはパリピの極みのイメージがあって嫌+過去二回食中毒になった経験がある+普通に牛角の方が快適な空間だし座れるし美味しいと思っているので、バーベキューは最も興味のないことの一つだったのですが、だからこそ挑戦してみないとなと自分を奮い立たせて行ってきました。

 

バーベキュー検定とは

バーベキュー検定試験(バーベキューインストラクター検定)は2006年に日本バーベキュー協会が考案した日本にも本物のバーベキュー文化を作り出す為の”バーベキュー教育プログラム”です。

日本バーベキュー協会HP より引用

 

検定は三つのコースに分かれており、それぞれ初級、中級、上級のコースがあります。

今回受けてきたのは、最初の初級コースです。

検定料は1,1000円。

検定後一か月後くらいに試験に合格していたら、初級バーベキューインストラクターとしての認定証の申し込み用紙が送られ、バーベキューインストラクター認定登録費として3000円(認定料2000円と年会費1000円)がかかります。

初級インストラクターになるには、合計14000円の出費が必要です。

 

初級コースでは、まず講義を受け、その後実際の本物のBBQを見ながらお肉や野菜を堪能し、最後に15分間ほど筆記試験を行いました。

出てきた問題は、その日講師の方がお話された内容から出題され、簡単なおさらいのような形でした。

実際に体験してきて

この章では、実際に体験して学んだこと、感じたことを記載してきます。

 

学んだこと

講義では講師の方が元々大学の教授だったそうですが、軽快なテンポで次々と進みところどころ笑いも起きて、聞いていて飽きない内容でした。

 

バーベキューは安くてまずい肉を美味しく食べるための工夫された調理だった

バーベキューは畜産の肩ロースやカルビなどの美味しい部位を取り除いた後の、美味しくないが安くて大量に手に入る部位をどうやったら美味しく食べられるかを考えて改良されてきました。
美味しく食べるには、「長時間&低温調理」が大事なポイントで、そこから「いかにスマートに美味しくバーベキューをするか」を考えて日進月歩バーベキュー先進国では改良が加えられていったと言います。

・日本のバーベキューは本場のバーベキューからしたら悪い方にガラパゴス化している

日本でよく見られる河原でやっているみんなで囲むバーベキューは、バーベキュー先進国からしたら目を塞ぐような悲惨な光景らしいです。

 

・バーベキューは地方活性の糸口になる!

 

各地でバーベキューを行うと大勢の様々な人が集まり、地域特産品をたくさん消費するので、

その地域を味わってもらうための最高のイベントだと語られました。

 

・バーベキューは日本でいう「茶道」で、「肉道」のようなもの

茶道と同じようにバーベキューでもおもてなしの精神が大切だと説きます。

講義では、「BBQでいうおもてなしとは」を具体的な実効策をお話ししてくれたので、実学ベースで勉強できました。

 

・炭の扱い方

スプリットツーゾーンファイアーで焼いた鶏肉

「ツーゾーンファイアー」や「スプリットツーゾーンファイアー」等かっこいい名称の炭の置き方と具体的な肉の配置方法などを教えてくれます。けっこうためになりました。

 

今まで知ってたバーベキュー方法だと、豚肉や鶏肉が芯まで焼けていないのに、周りが焦げちゃってて網から上げざるを得ないケースがありました。上記のかっこいい名称のやり方では、豚肉や鶏肉を炭の上の網に置きません。炭のない網のところで低温調理することで、芯までしっかり焼くことができるので、安全に美味しく焼けていました。

 

管理人は過去焼肉屋さんのホルモンを注文した時、炭の火が強すぎてすぐ焦げてしまい、生のまま食べて食中毒になった経験があります。また、薄暗くなってから始めたバーベキューで焦げた豚肉を食べたら中まで火が通っておらず、食中毒になったこともあります。

他にもシジミの味噌汁で食中毒になり、刺身の貝にやられたこともあり、そろそろ毒耐性がつくころかなと思っています。

ツーゾーンファイアーとかは下記のサイトで簡単に紹介しているので参照ください。

 

大満足BBQへのマル秘テク「ツーゾーン・ファイア」って? |おいしいNEWS | エバラ食品
今、アウトドアレジャーで注目されているのが、ベランダや庭で行うカジュアルBBQ。とはいえ、普段の料理とは勝手が違うため、「肉がうまく焼けない」なんてお悩みも多いのでは? 上手な肉の焼き方や付け合わせなど、簡単に実践できるコツを紹介します。

 

まとめると、

  • 最適なお肉の焼き加減の確かめ方、野菜の焼き方
  • バーベキューで最も大切な、安全で衛生的にお肉を取り扱う方法
  • バーベキューを開催するホストとしての心構えや技
  • バーベキューは多くの人の消費活動を促すので地方活性化にとても良い

等を教えてもらえる検定でした。

 

検定を受けるデメリット

ここではデメリットというか、そもそも疑問を感じる点がいくつかあったので独断と偏見にまみれた意見を述べていきます。

 

バーベキュー初級インストラクターの資格を取ったところで即バーベキューマスターというわけではない

講師の方も言っていましたが、初級のバーベキュー検定ではまず本場のバーベキューを知ることに重きを置かれています。自分で焼いたのはマシュマロとパンくらいで、後はインストラクターが調理してくれた一番美味しい状態のお肉や野菜を味わい、説明を受ける感じでした。

バーベキュー検定中級以降を再度受講することで、実際に自身でバーベキューを取り仕切る細かなテクニックを学ぶことができるそうです。

わかりやすく言うと、英検三級を合格したところで、アメリカ人としゃべれるわけではないということでしょうか。(ちなみに英検二級を合格したからと言って英語をペラペラしゃべるのは無理です。特にアメリカ人とは)

 

検定料がそこそこする

受講料が11,000円で、試験に合格すると年会費1,000円+認定料2,000円、計14,000円が必要となります。

試しに他のインストラクター検定について調べてみると、

アロマインストラクター :6,600円(AEAJ より引用)

ヨガインストラクター  :19,800円(ヨガ検定 より引用)

キャンプインストラクター:15,300円(内訳:受験料1,100円、公認料1,100円、登録料1,100円、入会金5,000円、年会費・日本協会3,000円、都道府県協会2,000円、事務手数料2,000円)(日本キャンプ協会 より引用)

 

ここまで調べてみると、意外と他の検定と大差がなかったです。管理人みたいにたまたま近くで検定が開催されていて、たまたま知人に誘われたから受講した人にはそこそこすると感じるかもしれませんが、バーベキューをしっかり学びたい!という方には、そこまで気にしない価格なのかもしれません。

あと、検定の上級者くらいまでいくとバーベキュー検定のお手伝いの仕事を頂けるそうです。

 

一式揃えるのにまだまだお金がかかりそう

 

下記、何度もお伝えしますが、あくまでバーベキューに苦手意識を持っている管理人の独断と偏見にまみれた感想です。

検定当日、会場に入った時最初に資料を自分で一枚ずつ取っていくのですが、バーベキューらしい派手な色の商品のチラシがたくさんあってちょっと引きました。

また、本場のバーベキューを教えていただいているのでしょうがない部分しかないのですが、

日本にはない、本場からバーベキュー協会が取り寄せた&開発した商品を実演中は使いまくります。

押し売りされているわけではけっしてないのですが、けっこうPRされるなぁと思いました。

 

一つ高額なものを買うと、付属して色々と買ってしまうディドロ効果をばりばり活用しているんかなとちょっとうがった視点で考えてしまいました。

止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。 – 筆子ジャーナル
ディドロ効果とは、1つの買い物がどんどん別の買い物を呼ぶことです。最初に買ったものに合わせていろいろな物を買うのです。この記事ではディドロ効果の由来と、どうしたら買い物の連鎖を止めることができるかお伝えします。

 

検定では茶道と同じように、バーベキューは顧客をおもてなしする精神を大切にされていることを学びました。

ただ、茶道がわびさびを大切にする文化とは異なり、便利なものや新しいものはジャンジャン買おうというアメリカ的な文化の面を持っている、ということでしょうか。

 

まぁそうはいっても、よく考えると茶道は茶道で着物や器やさまざまな茶道具が高額で販売されているのも事実でした。どっちもどっちかもです。

ちなみに、茶道の検定を調べたら4級が1000円、1級でも5000円でした。安いけど、ただ問題を解くだけっぽいです。

 

何にせよ、人生を楽しむためのエンタメな趣味は何かと費用がかさみそうです。

 

環境に良いバーベキューとは…?

講演では高らかに環境に良いエコなバーベキューをしている!とお話されていました。

ただ、管理人としては牛肉をたくさん食べる時点で「???」と思いました。

 

牛肉は生産するのにめちゃくちゃCO2を排出します。

国連食糧農業機関(FAO)の2013年報告によると、世界の温室効果ガスの総排出量のうち、実は畜産業だけで14%に上るという。特に多く排出するのが牛で、畜産業のうち65%を占める。

東京新聞 より引用

また、牛肉は1kg育てるのに、10kgの飼料が必要でその飼料を育てるためにブラジルなどで大規模な森林開発が進み問題となっています。

 

上記のような問題を伝えずに、「ごみをほとんど持ち帰る」ことでエコなバーベキューを推奨するのは、なんかちょっと違うかもと思いました。

 

わかりやすく言うと、家系のがっつりしたラーメンを、野菜がたくさん乗っているからヘルシー!と伝えるような感じでしょうか。

 

牛肉は美味しいです。多くの環境問題が裏に生じていてもついつい食べたくなる程、美味しいです。ただ、環境に良い!を高らかに宣言できるほど、エコな食材でもないので、そこは個人的に疑問を感じました。

 

スマートで便利なバーベキューとは…?

バーベキューがバーベキュー先進国で改良が進む理由をそもそも考えると、

・お肉が安い まとめ買いの文化に沿い、スーパーで売っているお肉がでかい

・日本より年中を通して温暖な気候が続く

上記のような要因が結構大切なんじゃないかと思います。

 

対して日本では

・お肉が高い 日本式:必要なものを数日で消費しきれる分だけ購入するスタイルに合わせて小さいパックで売られている

・冬と夏は温度がきつい 外でゆったり過ごせる季節は短い期間だけ

 

バーベキューが日本で絶対に広がらない!という要因にはならないですが、広がりづらい要因ではありそうです。

 

また、日本でスマートで便利なバーベキューを考えると、

・過ごしやすい適切な温度管理がされている空間(BBQ検定当日はとても寒い日でした)

・準備、片づけがめんどくさくない

・清潔な洗面所がある

・座ってくつろげる

ことが究極にスマートな便利なバーベキューだと思います。

 

あれ、これって牛か…、焼肉きんg…。

 

 

あ、違います、焼肉は焼肉で楽しいですが、バーベキューはバーベキューで全然全く異なるジャンルの楽しさがあります。アウトドアで自然を楽しみながら、皆で楽しくお肉に舌鼓を打つ、そんな非日常を味わうのがバーベキューです。焼肉はみんなで室内のテーブルを囲んでお肉を焼いていくものです。究極を考える方向性が全然間違ってました。こんなこと言ってたらアウトドア全般否定することになりますしね。

 

以上、色々頑張って考え出したデメリットをつらつらと書き連ねましたが、バーベキュー検定自体はとっても勉強になりましたし、また今度自分で実際にバーベキューに挑戦してみようとおもえたので、よかったと思います。

検定を受けるには

下記のサイトより検定を受けることが出来ます。

https://jbbqa.org/kentei/

 

月に一度程度開催されていて、全国各地で行われるので都心以外は年に一度程チャンスがあります。

感想とまとめ

本記事では、全くバーベキューに関心のなかった管理人がだからこそバーベキュー検定を実際に受けてきた経験から学んだ検定のメリット・デメリットを色々とお伝えしてきました。

検定を通して、炭の使い方とお肉の安全な焼き方、肉道におけるおもてなし精神は今後ずっと活かせる知識を学べ、総合的にとても良い時間を過ごせたと思います。

一方で、趣味としてバーベキューをするのには、けっこう費用が掛かること、また「スマートで楽」を追求すると究極なんか違う方向に思考が向かってしまうことがわかりました。

「非日常を味わう」という感じでバーベキューをする、地域活性化には素晴らしいイベントになりそうです。

 

自身でバーベキューやホームパーティーなどの場を取り仕切ってみたい、みんなに楽しんでもらう方法を知りたい方にはぜひおすすめしたい検定でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました